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Posted by - 2024.04.25,Thu
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Posted by 我妻俊樹 - 2009.09.25,Fri
カプセルホテルに至る星霜をよこぎって野牛をひきずった痕がある
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Posted by 我妻俊樹 - 2009.09.25,Fri
塩化ビニールのかおる子の胎で二十年もくしゃくしゃだった英字新聞
Posted by 我妻俊樹 - 2009.09.24,Thu
われわれは半透明だが向こう側がみえないくらい混雑している
Posted by 我妻俊樹 - 2009.09.24,Thu
屋上におまえのシャツが車輪痕まみれの今朝に既視感がある
Posted by 我妻俊樹 - 2009.09.15,Tue
おじさんと死のうか夜明けのコンビニが廃屋になるほど買い占めて
Posted by 我妻俊樹 - 2009.09.15,Tue
連絡橋に氷が張って溶けてゆく おんなの声でじゃあねと言った
Posted by 我妻俊樹 - 2009.09.15,Tue
「過ぎていくわ」天ぷら屋のシャッターに朝顔のかわりにぶつけてる小便
Posted by 我妻俊樹 - 2009.07.30,Thu
着れないほど焦げたボーリングシャツそれは旗だから風のかたちに浮かぶ
Posted by 我妻俊樹 - 2009.07.30,Thu
相席の女の鼻にカナブンがとまってる 職安のある国で
Posted by 我妻俊樹 - 2009.07.30,Thu
くちばしを残して波にくずされる砂のペリカンだったそれだけ
Posted by 我妻俊樹 - 2009.07.08,Wed
貧乏人に武器を売るまたは貸すまたは只でやる海びらきのために
Posted by 我妻俊樹 - 2009.07.08,Wed
持ち物リストにあれがないのよ今ふかくノートがこめかみをあおぐ音
Posted by 我妻俊樹 - 2009.06.03,Wed
「永遠に続け、格差社会」と祈りながらくたばる便器に手首漬けて
Posted by 我妻俊樹 - 2009.06.03,Wed
はずれくじこすったコインで水を買う それで飲む解熱剤の空き箱
Posted by 我妻俊樹 - 2009.05.18,Mon
「蝋人形輸送中」の札を垂らしたボートが傘でするＵターン
Posted by 我妻俊樹 - 2009.05.18,Mon
模型列車でじゅうぶん逃げられる魂ただそれだけを言いたかった
Posted by 我妻俊樹 - 2009.05.18,Mon
煮こごりのうすあかるい午後の電話でするどく言うてきとうなこと
Posted by 我妻俊樹 - 2009.05.02,Sat
華氏で読み目盛りから瞳をはなす カタカナ、カタカナ、落ちている蝉
Posted by 我妻俊樹 - 2009.05.02,Sat
ヘッドフォンで殴りかかってきたくせに友達なのかキスしてくれ
Posted by 我妻俊樹 - 2009.03.16,Mon
紙ふぶきまじりの髪を拭きながら嫉妬が趣味よ、と右目をこする
Posted by 我妻俊樹 - 2009.03.03,Tue
市街戦と春の立ち去った路地には点々と靴からはえた樹よ
Posted by 我妻俊樹 - 2009.03.01,Sun
希望には翳りを添えて（すばやくてふわふわした動物の剥製）
Posted by 我妻俊樹 - 2009.02.13,Fri
蜜を吸う生き物死ねばしばらくは髪飾りとして風にふるえる
Posted by 我妻俊樹 - 2009.02.13,Fri
みずくさと黄色い金魚のよく見えるカウンターにランチの空き皿
Posted by 我妻俊樹 - 2009.02.11,Wed
着せたまま縫う 背中にくろい水玉がならぶ動物の検死のように
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